希望大国 ブラジル 第6部 日伯の懸け橋                

    産経新聞 平成23年(2011年) 12月5日 掲載

 

←がれきの中で日本人のおばあさんを抱きしめた。「ありがとう、ありがとう」。彼女は泣いていた。神奈川県愛川町に住む日系2世、福本オスカー博之さん(35)は東日本大震災で被災した福島県いわき市でボランテイアをし、父祖の国の人々との距離が縮まるのを感じていた。「日本へ来て10年、何かせずにはいられなかった」 ブラジル・サンパウロ州で生まれ、留学した日本で働き始めた。現在はウェブデザイン業の傍ら自動車部品工場でラインへ向かう。・・・・・


 

 

ララ物資は戦後、米国の日系人の尽力で民間団体が祖国へ送った衣服や食料などの救援物資を指す。中南米へも広がりブラジルの日系社会も多くの物資を送った。 東京都内で日系人労働者の支援団体を運営する元会社員、加藤仁紀さん(70)は敗戦で旧満州から引き揚げる際、父を亡くした。仙台市の母子寮で暮らしていた小学生のときブラジルから上着が届いた、母の満(みつ)さんが礼状を書くと移民の一人から返事がきた。<渡伯36年になります。一日も早く母国の再興を希望いたす次第であります>101歳で亡くなった母はこう繰り返したという。「日本人移民はブラジルで温かく迎えられた。だから今、日本へ働きに来ているブラジル人を同じように迎え入れ、同胞として大切になさい。そして彼らの祖父母や父母が窮乏する日本国民を助けてくれたこと決して忘れないように」・・・・



 

 

 

 

 

◆  シリーズ「希望大国 ブラジル」全文はこちら

   → http://sankei.jp.msn.com/world/news/111204/amr11120420090010-n1.htm


 

 



   

 

 

 

 

 【邦訳】

   

<元移住者が労働者支援のNGO設立>

 

(東京発)

 「不当解雇、セクハラ、労災事故など面倒な問題も相手方との数回の電話のやり取りだけで解決できる」こう断言するのは、1960年代に移住者としてサンパウロに2年間生活したことのある”NGOブラジル人労働者支援センター(Trabras)”創設者の加藤仁紀氏である。同氏は1983年迄ブラジルで移住生活を経験した田中秀幸氏とともに今年の4月にこのNGOを開設した。

 

 この団体の目的は、ブラジル人が日本で直面する各種の困難に対し無料で相談に乗り、的確な指導・解決を行うことである。加藤氏によれば2002年に定年退職後、ブラジル人支援活動に携わり、大半の問題を弁護士を介さずに解決してきた。「電話で各行政機関と対応し雇用主と交渉するだけで十分解決できた」と説明する。

 

 「今日同郷人を支援するブラジル人の団体が幾つか存在するが、それらの全てが必ずしも信頼できるとは限らない。経験や十分な知識を持っていない者が多い。金儲けのためにやっている人もいる。」と加藤氏は批判する。

 

 東京の多摩に創設されて間もないこの機関は、未だ何処からも財政的支援を受けておらず諸経費は自分たちの全くの持ち出しに拠っている。しかし彼らはこの方法では活動を維持することが容易ではないと認識しており「現在の活動を拡大発展させ、さらに多くの難問にも対応するために、早急に後援者や公的支援を求めるつもりである」と加藤氏は語っている。(Kunihiro OtsukaIPCJAPAN)

 

NGOブラジル人労働者支援センター(Trabras)

Tel:(042307-8140・(090)2465-3838(090)4059-9584

 

 

 

 

 

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 この団体の目的は、ブラジル人が日本で直面する各種の困難に対し無料で相談に乗り、的確な指導・解決を行うことである。加藤氏によれば2002年に定年退職後、ブラジル人支援活動に携わり、大半の問題を弁護士を介さずに解決してきた。「電話で各行政機関と対応し雇用主と交渉するだけで十分解決できた」と説明する。

 

 「今日同郷人を支援するブラジル人の団体が幾つか存在するが、それらの全てが必ずしも信頼できるとは限らない。経験や十分な知識を持っていない者が多い。金儲けのためにやっている人もいる。」と加藤氏は批判する。       【邦訳】

   

<ブラジル人のために活躍する二人の日本人>

東京出身の加藤仁紀と田中秀幸が、ブラジル人を支援しようと思ったのはブラジルで会った友人に対する感謝の気持ちからであった。彼ら2人は、日本の生活に慣れないブラジル人のためにアドバイスや情報を提供する非政府組織ブラジル人労働者支援センター(Trabras)を創設した。そして一年も経たぬ間に、彼らから求められた情報提供の他、100件余りの労働問題を解決した。  


  「2年ほどブラジルに滞在しましたが、その間私は友人たちに非常に親切にされたのでこちらに住むブラジル人を喜んで支援しています。」と加藤は話した。


  支援された長野在住のH.M.と妻は詐欺的行為の被害者となった。妻の会社の担当者が自動車ローンの融資を受けるため彼女の外国人登録証を悪用し逮捕されたが、ローンが残っていた。Trabrasが支援に動き、警察に文書偽造で告訴したため契約書から彼女の名義が削除されて事件は解決した。


  労働問題を抱えていたV.M.もTrabrasに助けられた。彼は収益低下を理由に彼の給料を減額した元上司に屈辱を覚え、退職後Trabrasを探して相談、Trabrasが解決に乗り出し給料が全額が支払われた。(ルイス ヒラオ)
               月刊誌 L O O K 〈2007年5月1日 発行〉

 

 
 
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